アートメイクの麻酔は誰が判断する? 看護師は医師の指示のもとで扱います
「痛いですか」は、カウンセリングで最も多い質問のひとつです。答え方を間違えると、施術中の信頼が崩れます。麻酔の扱いは法令にも関わるので、そこから整理しました。
アートメイクの麻酔と痛み|要点
- 麻酔の使用を判断するのは医師です。看護師は医師の指示のもとで扱います(保健師助産師看護師法第37条)。
- 「業務委託だから自分の判断で使える」ということはありません。契約形態は法令の適用に影響しません。
- 「痛くない」と断定しないでください。痛みの感じ方には個人差があり、断定は誤認を招きます。
- 麻酔を使わない技法を掲げる校もあります。ある校は「麻酔なし・30分で完成する」手技のコースを設けています。
- 人工皮膚での練習では麻酔を使いません。ある校は「人体に施術する場合は麻酔を使用した方がよいので使用方法はお伝えする」と説明しています。
- 痛み対策を座学に組み込んでいる校があります。ある校はカリキュラムに「痛み対策(麻酔)」を明記しています。
アートメイクの麻酔は誰が判断するのか
アートメイクで麻酔を使うかどうかを判断するのは医師です。看護師は医師の指示のもとで扱います。
根拠は保健師助産師看護師法第37条です。 看護師は、主治の医師または歯科医師の指示があった場合を除き、医薬品の授与や医薬品についての指示、その他医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならないと定められています。
| 誰が行うか | |
|---|---|
| 麻酔を使うかどうかの判断 | 医師 |
| どの麻酔をどう使うかの指示 | 医師 |
| 指示のもとでの実施 | 医師、または指示を受けた看護師 |
| アレルギー等が出たときの対応 | 医師(看護師は初期対応と報告) |
「業務委託だから自分の判断でできる」ということはありません。契約形態は報酬の支払われ方の話であって、法令の適用が変わるわけではありません。施術する場所も医療機関に限られます(無資格サロンで働かないために)。
指示を出す医師が常勤か非常勤か、当日その場にいるのかは、 働く前に確認すべき項目です(業務委託契約で確認する10項目)。
※参考:保健師助産師看護師法(e-Gov法令検索)/医師法(e-Gov法令検索) / 当サイトが根拠にしている資料は一次情報・関連機関リンク集にまとめています。
アートメイクの痛みは部位によって違う
痛みの感じ方には個人差がありますが、部位による傾向はあります。一般に、粘膜に近い部位ほど刺激を感じやすいとされます。
| 部位 | 傾向 | 施術する側の注意 |
|---|---|---|
| 眉 | 比較的、刺激を感じにくいとされます | 最も施術数が多い部位。基準になります |
| アイライン | 粘膜に近く、刺激を感じやすいとされます | まぶたの扱いが必要。腫れも出やすい部位です |
| リップ | 感じやすいとされます | 範囲が広く、施術時間も長くなりやすい部位です |
| ヘアライン | 個人差が大きいとされます | 扱う校が少ない部位です(部位別の違い) |
ただし、これは傾向であって、その方がどう感じるかは施術してみないと分かりません。体調、生理周期、緊張の度合いでも変わるとされます。「一般にこう言われています」と「あなたはこうなります」を混同しない説明が必要です。
アートメイクで「痛くない」と言ってはいけない理由
理由は2つあります。誤認を招くことと、施術中の信頼を失うことです。
| 避けたい言い方 | 考えられる言い方 |
|---|---|
| 「痛くありません」 | 「麻酔を使用します。感じ方には個人差があります」 |
| 「全然平気ですよ」 | 「痛みを感じたら、途中でも教えてください」 |
| 「みなさん眠ってしまうくらいです」 | 「眉に比べてアイラインは刺激を感じやすいと言われます」 |
| 「一瞬で終わります」 | 「◯分程度かかります。休憩を入れることもできます」 |
「痛くない」と言った後で痛みを訴えられると、そこから先の説明がすべて疑われます。施術中に信頼が崩れると、仕上がりへの評価にも影響します。
広告表現としても注意が必要です。医療広告ガイドラインの観点から、効果や安全性についての断定的な表現は避ける必要があります。 SNSに投稿する場合も同様です(症例写真をSNSに載せてよい?)。
アートメイクスクールで麻酔をどう学ぶか
2026年8月16日に32校の公開ページを確認したところ、麻酔の扱いには3つのパターンがありました。
| パターン | 実際の記載 |
|---|---|
| 座学に組み込む | カリキュラムに「痛み対策(麻酔)」を明記/講習内容に「麻酔の選択」を明記/2日目に「麻酔の使用方法(30分)」と時間まで公開 |
| 人工皮膚では使わないと明示 | 「講習では人体に似たゴムを使用しますので麻酔は使用しません。人体に施術する場合は、麻酔は使用した方がよいので使用方法はお伝えします」 |
| 麻酔を使わない技法を掲げる | 「麻酔なし・30分で完成するマシン毛並みの手技」というコース |
3つ目については補足が必要です。麻酔を使わない技法があること自体は事実ですが、実際に麻酔を使うかどうかは、技法だけでなく患者さんの状態を見て医師が判断します。「この技法だから麻酔は不要」と施術者が決めるものではありません。
スクールを選ぶときの確認点になります。
- 麻酔について座学で扱いますか。誰が教えますか(講師は誰?)
- モニター実習のとき、麻酔は使いますか。誰の指示で使いますか。
- アレルギーなど反応が出た場合の対応は、誰がどう行いますか。
実習で人体に施術する以上、医師の関与は必須です。実習の場所と体制は必ず確認してください(モニター実習は何件できる?)。
アートメイクの痛みについて患者さんに伝えること
- 麻酔を使用すること(使用する場合)と、それでも感じ方には個人差があること
- 部位による傾向(アイライン・リップは刺激を感じやすいとされること)
- 施術にかかるおおよその時間
- 痛みを感じたら途中でも伝えてよいこと
- 麻酔そのものにアレルギー等の可能性があること
- 既往歴・アレルギー・服薬・妊娠授乳中かを事前に確認すること
最後の項目は、痛みの話であると同時に安全の話です。禁忌の確認は施術の流れの中で必ず行う工程です (アートメイク看護師の仕事内容)。 リスクと合併症の全体像はアートメイクのリスクと合併症にまとめています。
この記事は一般的な整理であり、個別の診療についての助言ではありません。麻酔の使用可否・方法は医師が判断します。 アートメイクは自由診療(保険適用外)で、感じ方や結果には個人差があります。
※参考:保健師助産師看護師法(e-Gov法令検索)/厚生労働省「医療広告ガイドライン」 / 当サイトが根拠にしている資料は一次情報・関連機関リンク集にまとめています。
よくある質問
- アートメイクの麻酔は看護師が使えますか?
- 医師の指示のもとであれば扱えます。保健師助産師看護師法第37条は、看護師は主治の医師の指示がなければ医薬品の授与や指示、その他衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならないと定めています。看護師が単独で麻酔の使用を判断することはできません。
- アートメイクは業務委託でも麻酔を自分の判断で使えますか?
- できません。雇用か業務委託かは報酬の支払われ方の話であり、医師法・保健師助産師看護師法の適用は変わりません。業務委託でも、施術は医療機関で医師の指示のもとで行います(業務委託契約で確認する10項目)。
- アートメイクは痛いですか?
- 感じ方には個人差があります。一般に、粘膜に近いアイラインやリップは眉より刺激を感じやすいとされます。麻酔を使用する医療機関が多いですが、使用の可否と方法は医師が判断します。「痛くない」と断定することはできません。
- アートメイクで麻酔を使わない技法はありますか?
- 麻酔を使わないことを掲げるコースはあります。2026年8月16日時点で、ある校が「麻酔なし・30分で完成する」マシン毛並みの手技のコースを設けていました。ただし麻酔を使うかどうかは、技法だけでなく患者さんの状態を見て医師が判断するものです。
- アートメイクスクールでは麻酔の使い方を教えてもらえますか?
- 教えている校があります。ある校はカリキュラムに「痛み対策(麻酔)」を明記し、別の校は講習内容に「麻酔の選択」を挙げています。また「講習では人体に似たゴムを使うので麻酔は使用しないが、人体に施術する場合の使用方法は伝える」と説明している校もあります。
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本記事は2026-08-17時点の公開情報にもとづきます。掲載内容の正確性・最新性を保証するものではありません。 受講・応募の判断は必ず各スクール・各医療機関の公式情報をご確認ください。 本サイトは技術の習得・就職・収入を保証するものではなく、成果には個人差があります。 アートメイクは医師法第17条にいう医行為であり、施術は医師または医師の指示を受けた看護師のみが行えます。 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています(掲載基準)。